SUPER GT Rnd6 鈴鹿 決勝レポート

SUPER GT Rnd6 鈴鹿 決勝レポート

<GT500>
MOTUL AUTECH GT-Rが最後尾から、驚愕の逆転勝利!

前戦に続き、有観客開催となった第6戦鈴鹿。決勝日には1万9千人ものファンがサーキットに来場。やや風は冷たいものの、穏やかな小春日和の中、レースは波乱に富んだ展開となった。
予選ポールポジションを手にしたのは、前回の富士戦に続いて#8 ARTA NSX-GT(野尻 智紀/福住 仁嶺) 。一方、シリーズ後半を迎え、これまで好成績を残してきたランキング上位陣は、ウェイトハンディが一番シビアなコンディションということもあり、後方に沈んだ。そんな中、比較的搭載ウェイトが軽く、上位入賞を狙っていた#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田 次生/ロニー・クインタレッリ) は第3戦鈴鹿に続いての連勝を狙っていたが、Q1でまさかの大クラッシュ。最後尾からの決勝スタートを強いられた。
序盤は比較的安定した展開となり、18周を過ぎてルーティンのピットインが始まる。だが、ピットロードで#100 RAYBRIG NSX-GT(山本 尚貴/牧野 任祐) が#37 KeePer TOM’S GR Supra(平川 亮/ニック・キャシディ) に追突されるというハプニングに続き、ほどなくしてGT300クラス車両がS字でコースアウト、タイヤバリアに衝突したことからセーフティカーが導入され、レースは振り出しに戻ってしまう。ところがこの直前、ピットインを敢行したのが23号車。作業を終えてコースに復帰すると、この時点で暫定トップだった#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木 大樹/平峰 一貴) の前で復帰することに。SCランでペースダウンを余儀なくされた12号車にとっては実にアンラッキーな出来事だった。
レース再開後は逃げる23号車を12号車が猛追。だが終盤に向けて徐々に2台の差は開き、23号車がそのまま逃げ切り優勝。最後尾からの大逆転勝利により、チャンピオン争いにも加わる躍進となった。2位は、今季初表彰台に立った12号車。3位には8号車が続いた。

GT500クラス優勝 #23 MOTUL AUTECH GT-R(松田 次生/ロニー・クインタレッリ)

GT500クラス優勝 #23 MOTUL AUTECH GT-R(松田 次生/ロニー・クインタレッリ)

GT500クラス優勝 #23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ/鈴木 豊 監督/松田 次生)

GT500クラス優勝 #23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ/鈴木 豊 監督/松田 次生)

 

<GT300>
SCランを味方にしたHitotsuyama Audi R8 LMSが今季初優勝

#96 K-tunes RC F GT3(新田 守男/阪口 晴南) がクラスポールからスタートするも、予選2番手の#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口 卓人/山内 英輝) が早々にトップを奪取、今季初優勝を目指した。96号車はその後もペースが上がらず、代わって後方車両に逆転を許すことになる。そんな中でルーティンのピットインが始ったが、#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田 広樹/川合 孝汰) がS字コーナーでコースアウト。これでセーフティカーランとなり、上位陣のポジション争いに影響が出てしまう。結果、ライバルよりもピットインを遅らせていた61号車が泣きを見ることに。代わって2番手に付けていた#6 ADVICS muta MC86(阪口 良平/小高 一斗) が暫定トップに立ったが、その背後にいた#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端 伸太朗/近藤 翼) がハイペースで猛追。コース上で鮮やかに逆転を決めてトップに立つと、そのまま快走を見せててチェッカー! 今季初優勝を遂げた。

GT300クラス優勝 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端 伸太朗/近藤 翼)

GT300クラス優勝 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端 伸太朗/近藤 翼)

GT300クラス優勝 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(近藤 翼/一ツ山 幹雄 チームオーナー/川端 伸太朗)

GT300クラス優勝 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(近藤 翼/一ツ山 幹雄 チームオーナー/川端 伸太朗)

(文:島村元子 写真提供 GTA)