SUPER GT 第1戦 岡山 レポート&フォトギャラリー

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2022年の開幕戦、ENEOS X PRIME GR Supraが2年連続で勝利!

<GT500>
4月16、17日に岡山国際サーキットで開催されたSUPER GT開幕戦。レースは、ポールポジションからスタートを切った#14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太組)が後続の追随を許さず、完勝。昨シーズンに続き、初戦の岡山を制した。

長引くコロナ禍で、依然として制限を設けてのイベント開催ではあるが、今シーズンからピットウォークが復活。サーキットにまた活気が戻ってきた。なお、今大会の参加台数はGT500、GT300で総勢42台。GT500クラスでは、ホンダ勢が新たなNSX-GTを投入。さらに日産はGT-RからZへとスイッチ。これにより、しばし凍結されていた空力開発が解禁され、各メーカーともさらに切磋琢磨して速さと強さを追求していくことになる。

その中で行われた予選でトップタイムをマークしたのは14号車。さらに昨年トムスにチャンピオンタイトルをもたらした関口雄飛が新加入した#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一組)が2番手につけ、3番手は#100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組)が続き、日産勢としては、#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平組)の5番手が最高位という結果になった。

翌日の決勝日も前日に続き、好天気に恵まれる。朝はかなり冷え込んだが次第に気温も上昇。午後2時の決勝直前には気温23度、路面温度は33度というコンディションになった。ポールシッターの14号車がホールショットを奪ってレースを牽引。一方で2位以下はあちこちで激しいポジション争いを繰り広げた。その中で、序盤にひとつ順位を落としていた100号車がアンダーカット狙いでピットイン。これに続くように、翌周以降もルーティンのピット作業を行うチームが現れた。全15台が作業を終えると、難なく14号車がトップに返り咲き。実のところ、ピット作業ではライバル達より5秒ほど時間を要したが、事前に築き上げたマージンによって何事もなかったかのように、周回を重ねていった。その後、レースは2度にわたりフルコースイエロー(FCY)が導入され、一時的に各車のギャップが縮まることもあったが、14号車は理想的なレース運びを続け、そのままチェッカー。幸先良い結果を得ることになった。これに続いたのは100号車。終盤に、#12 カルソニックIMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット組)と#38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明組)を猛追し、鮮やかな逆転劇を披露することで、2位をもぎ取った。3位は決勝でタイヤパフォーマンスが光り、予選9番手から大きくポジションアップした#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)。今シーズンの開幕戦は、3メーカーが表彰台を分け合う形で終えている。

<GT300>
GT500同様、GT300においても昨年の開幕戦を制したチームが強さを発揮、表彰台の真ん中に立っている。レースでの強さを遺憾なく発揮したのは、#56 リアライズ 日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)。予選は5番手にとどまったが、レースが始まると着実にポジションアップし、レース開始から40分も経たないうちに#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)からトップを奪い取った。各車のピット作業が終わる頃には、56号車は独走体制を構築。FCYによるペースコントロールで若干後続との差が縮まるも、最後までトップの座を死守。タイトル奪還に向けて申し分のない結果を残した。2位に続いたのは#18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/太田格之進組)。3位には#65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗組)が入り、GT500に比べても激しくポジションを入れ替えての戦いになった。

(文:島村元子 撮影:中村佳史)