~ The Man of This Race ~ ストフェル・バンドーン

~ The Man of This Race ~ ストフェル・バンドーン

全日本スーパーフォーミュラ選手権 RND3 富士
ストフェル・バンドーン/DOCOMO TEAM DANDELION RACING

近い将来、いやもう手の届くところにF1GPのシートが約束されているドライバー、ストフェル・バンドーン。昨シーズン、SUPER FORMULAへの参戦が噂となり、歓迎する声だけでなく、「マクラーレンとHondaのつながりで、冷やかし気分の参戦なら辞めてほしい」など賛否両論となり、話題となった人物でもある。ただ当の本人は、「速くてイコールコンディションのクルマで戦うのが楽しみ」と以前からその存在を熟知している日本のトップカテゴリーでの参戦を前向きに捉え、挑戦中だ。開幕戦鈴鹿で早くも3位表彰台に上がり、その実力の片鱗を見せたものの、コンディションの変化や繊細なタイヤのコントロールなど、クリアすべき問題はまだまだ。とはいえ、与えられた環境の中で、瞬時に実力を発揮できるスキルの高さはやはりホンモノ。第3戦富士では、不安定なウェットコンディションの中、予選でポールポジションを獲得、初優勝に弾みをつけた。だが、快晴へと一転した決勝では、果敢な攻めが裏目に出て、コースアウト。リタイヤを味わった。続く真夏のもてぎでのリベンジ戦が、転機となるか。

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~ The Man of This Race ~ 石浦宏明

~ The Man of This Race ~ 石浦宏明

全日本スーパーフォーミュラ選手権 RND2 岡山
石浦宏明/P.MU/CERUMO・INGING

遡ることほぼ1年前。2015年シーズン第2戦岡山で悲願のポール・トゥ・ウィンを達成した石浦宏明は、ポイントリーダーに与えられる「リーダーズレッド」のオーバーテイクシステムをキープした状態でシリーズ最終戦まで突っ走り、シリーズタイトルを手中に収めた。本格的なモータースポーツへの関与は高校卒業後。今の時代、遅すぎる挑戦ではあったが、持ち前である芯の強さ、大きな探求心を武器に、ただどん欲に邁進し続けた。国内トップフォーミュラへの道も、その扉を開けるまでに紆余曲折あったが、信念を貫き、ついに昨年チャンピオンという大輪の花を咲かせた。王者として挑む今シーズン。だが、本人の気持ちは挑戦者のまま。開幕戦の鈴鹿では、不運としか言いようのない予選結果に終わり、決勝も不発。悔しい思いから一転、岡山では予選全セッションでトップタイムを叩き出し、雨の決勝を迎えた。強くなる雨脚に、レース自体は8周にわたるセーフティカーランのみで幕を閉じたが、予選での奮闘が、今季初優勝という大きな幸運を呼び寄せたのは言うまでもない。

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~ The Man of This Race ~ ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

~ The Man of This Race ~ ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

SUPER GT RND2 富士
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/No.12 カルソニックIMPUL GT-R

ブラジリアンの“JP”こと、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが日本でのレース活動を始めたのは、2004年。今やもうすっかり日本での生活が板についたJPは、アグレッシブな走りが信条。たが、かつてはそれが原因となってレースで波乱を呼ぶこともあり、暴れん坊のイメージが先行した。とはいうものの、闘将・星野一義監督が率いるチームでその才能がいっそう開花したことも事実。速さに加え、クレバーなレース運びを見せることで揺るぎない強さをも身につけることになった。そんな彼が今いちばん渇望して止まないのが、他でもないSUEPR GTでのシリーズチャンピオン。昨シーズンもあと一歩でタイトルを取り逃し、涙を呑んだ。見た目や走りからは思いもしない心配性が時々顔を出すこともあるが、今年こそ、“青い新幹線”の異名を持つNo.12 カルソニックIMPUL GT-RGT-Rで王者を目指す。

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~ The Man of This Race ~ 関口雄飛

~ The Man of This Race ~ 関口雄飛

SUPER FORMULA Rnd1 鈴鹿
関口雄飛/ITOCHU ENEX TEAM IMPUL

長年にわたり、国内トップフォーミュラでの活躍を渇望されたドライバー。それが関口雄飛だ。ところが本人はもとより彼のサポーターの思いとは裏腹に、チャンスが巡るまでに予想以上の時間を要した。だが遠回りと言えるほどの道のりを経て、ついに今季、待望のスーパーフォーミュラデビューを実現させた。チームメイトはチャンピオン経験を持つベテランのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。データを共有することでマシンの扱い方のコツをつかむと、あとはセットアップに尽力。まだまだ自身が望むレベルのクルマには仕上がってはいないと渋い顔を見せたが、デビュー戦の鈴鹿ではQ3進出、予選3番手という大躍進を見せた。本人には、もうルーキーという意識がまったくない。あとは決勝での強さを見せるだけだ。

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~ The Man of This Race ~ 千代勝正

~ The Man of This Race ~ 千代勝正

SUPER GT Rnd1 岡山
千代勝正/S Road CRAFTSPORTS GT-R

今シーズンの開幕戦を迎えた岡山での予選アタック。Q1でコースレコードを更新、GT500クラス最速タイムをマークしたのがNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R千代勝正だった。今年GT500へステップアップを果たした千代。昨年はGT300クラスに全8戦中6戦にスポット参戦。ドライブしたNo.10 GAINER TANAX GT-Rはクラスチャンピオンに輝くも、2戦を欠いた千代自身はランキング2位に甘んじた。だが、海外ではブランパン耐久シリーズで日本人初となるシリーズ王者となった。初戦の岡山では予選4位から決勝では、2位を猛追する走りで3位をゲット。今、もっとも勢いあるドライバーとして注目されている。

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