スーパーフォーミュラ 第7戦 もてぎ

スーパーフォーミュラ 第7戦 もてぎ

開幕戦以来となる1大会2レースの初戦、山本尚貴が久々の勝利!

8月20日、栃木・モビリティリゾートもてぎにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦の予選と決勝が行われた。開幕戦以来となる1大会2レース制の開催となる。レースは#64 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)がポールポジションからトップを死守し、今シーズン初優勝を遂げている。

早くもシーズン終盤戦の戦いに入った今シーズンのスーパーフォーミュラ。今日の第7戦以降、最終戦に当たる第10戦までは1大会2レースでの実施となり、予選から決勝まで”短期決戦”でのバトルが繰り広げられる。真夏のもてぎ戦となるはずだったこの日は、朝から曇天模様。気温も26度、路面温度35度という”季節外れ”の天気となった。

当初の予定より15分遅れでスタートしたノックアウト予選は午前9時20分にスタート。Q1•A組でポイントランキング2番手につける#20 平川 亮(carenex TEAM IMPUL)がまさか敗退となる一方で、続くB組では、ランキングトップの#1 野尻智紀(TEAM MUGEN)がトップ通過を果たすという明暗分かれる結果となる。また、Q2では、セッション最終のギリギリにアタックに臨みたいドライバーたちがコース上で渋滞を引き起こし、タイミングを合わせきれない事態に。多くのドライバーがタイムアップに苦しむ中で、トップタイムをマークしたのが山本だった。山本は、2021年にチームを移籍後、不調に苦しんでいたこともあり、今回どうしてポールを獲れたのかよくわからないと記者会見で苦笑したが、ついに2020年第5戦以来、自身13回目のポールポジションを手にすることとなった。なお、山本にとっては、地元のもてぎで獲得したスーパーフォーミュラにおける初ポールでもあった。2番手に続いたのは、#4 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)。前回の富士では他車の追突を受け、車両はほぼ新品と言って良いほどの大規模な修復が行われた。結果、ドライバー的にはフィーリングが変わってしまったとのことで、セットアップに苦しんだようだが、予選ではQ1からQ2にかけてタイヤ内圧等の修正も的確に行い、見事にタイムアップを果たした。そして3番手には、金曜から順調な走りを見せていた#65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が続いた。

予選セッションから4時間余りのインターバルを経て、37周にわたる決戦が予定されていたが、全車両がグリッドにつくや否や、雨が突然降り始め、瞬く間にコンディションが激変。ウェット宣言が出され、各車足元のタイヤがスリックからレインへと交換された。加えてスタンディング方式に代わってセーフティカー先導によるスタートが採用され、3周に渡るセーフティカーランを経て、レースが幕を開けた。

クルマから高い水煙が上がり、十分な視界を確保することがままならない状況のながら、クリアスタートで戦いが始まる。だが、その後は不安定なコース上でスピンやコースアウトが続出。バトルを繰り広げるというよりは、コースに留まるために集中して走る戦いとなった。そんな中、トップを快走した山本。背後のフェネストラズも山本に劣らないペースで追随するが、逆転に持ち込むほどの好機には恵まれず。一方、3番手にいた大湯はギヤトラブルに見舞われ、スローダウンの末にピットへ。修復作業をして一旦レースに復帰したが、ポジションを大きく落とすことになった。このハプニングによって3位に浮上したのは野尻。これを境にペースアップし、2番手のフェネストラズとの差を確実に縮めていく。しかし、フェネストラズもそのプレッシャーに耐え、逆転までは至らない。いつしかトップ3が等間隔のギャップを保つような形で周回を重ねることとなり、レースは終盤へと向かっていった。

迎えた28周目、ビクトリーコーナーを走行中の平川が痛恨のスピンを喫し、コースイン側のグラベル上に停止。車両回収が必要となり、この時点でセーフティカーが導入された。レースは2周後にリスタートを迎えたが、このタイミングでフェネストラズが山本へ猛烈にアタックするも、やはり逆転のチャンスは訪れず。後方では、セーフティカーラン中にピットインしてタイヤ交換を行い、フレッシュタイヤでポジションアップを見せる車両もいたが、上位争いにおいてはリスクを回避してか、ポジションキープの展開に留まった。そして37周を終えてチェッカーを迎え、山本は2020年第5戦以来となる通算9回目の勝利を手にすることとなった。なお、山本にとっては、もてぎでのフォーミュラーレース初勝利でもあった。2位にはフェネストラズ。今回の結果によってランキングは2位へとアップ。一方、3位チェッカーの野尻はさらにポイントを積み重ね、堂々のランキングトップをキープ。フェネストラズに対して30点のリードを築いている。

明日、21日は第8戦の予選および決勝レースが予定されているが、気になるのは天気の行方。通常よりも時間が限られるスケジュールをどのようにマネージメントして戦うのか。チャンピオン争いの行方を含め、興味は尽きない。

予選正式結果
決勝正式結果

(文:島村元子 撮影:中村佳史)